Suomen Kieli Ja Suomen Musiikki

アラフィフにしてフィンランド語の勉強を始めたおばさんの、はちゃめちゃフィンランド語独習記録です。なるべく間違ったことは書かないようにするつもりではありますが、なにぶん独学なのでその保証はできませんから、悪しからずご了承ください(苦笑)

フィンランド語独習ノート19ページ目 増えたり減ったり ~子音階程交替①~

 フィンランド語には「子音階程交替」という難儀なルールがございます。

「階梯」と書くこともありますが「階程」という字の方が多く使われてるみたいです。「かいてい」で変換すると「階梯」しか出てこなくて、いちいち「階程」に直すのが正直めんどくさいんですけどね(笑)

このルールを一口で説明するのは大変難しいので、一つ実例を見てみましょう。

 

「花」は kukka と言いますが、これを「~の」という意味の属格形に変化させる(語尾に -n をつける)と

 

kukka → kukan

 

となりまして、k が一個減ってしまいます。

kk , pp , tt というスペルがあるときに起こるので、kpt交替とも言います。

 

kauppa → kaupan (店→店の)

tyttö → tytön (少女→少女の)

 

kk , tt , pp を強階程、一個だけの時を弱階程と言います。

面白いことにこれは固有名詞でも起こります。

例としてよく Pekka という名前が使われるのですが、ここはひとつフィンランドのメタルミュージシャンから例を探してみましょう。

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言わずと知れた SONATA ARCTICA のヴォーカリスト、Tony Kakko ですね~

こういうグループ写真では、もちろん真ん中で一番カッコつけてるのがヴォーカルと決まっております(笑)

マルコ在籍時なのでちょっと古い写真ですが。

youtu.be

 最近この曲がお気に入りです。ぜひご一聴ください。

 

話を元に戻すと、Kakko を属格形にして「カッコの」と言いたいときは Kakon となるのです。

これはもちろん属格形にする時に限った話ではないのですが、うかつにもフィンランド語の格についてはまだ詳しく書いていないので、追々説明していきたいと思います。

 

この子音階程交替は動詞の人称変化の際にも起こるので、実のところ人称変化をやる前にこの子音階程交替について触れておくべきだったとちょっと後悔してます。交替が起こらない動詞の例を探すのがすごいめんどくさかったので・・・なんせ思い付きで書いてるもんですからすいません(汗)

例えば nukkua(sleep , schlafen)という動詞の変化は、

 

人称 nukkua
一人称単数 nukun
二人称単数 nukut
三人称単数 nukkuu
一人称複数 nukumme
二人称複数 nukutte
三人称複数 nukkuvat

 

 となります。三人称の時だけ強階程になります。

 

フィンランド語文法読本』によりますと、音節が母音で終わっている開音節の場合には強階程、子音で終わっている閉音節だと弱階程になる、とのことです。

なるほどね~。